なんて日だ!(№784)
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2026/4/20 |
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SNSが色鮮やかな春の投稿で溢れている。
このごろは、スマホのカメラ機能が向上し、素人でも画像や動画がとてもきれいに撮れる。
編集効果にも優れているから、それは、実物のものと寸分違わないか、もしかすると、実物よりも美しく、映えたりする。
ただ、いくらきれいに仕上がっていても、動画や画像からは、風を感じることも、日差しの温もりを感じることもないし、ましてや、香りは伝わってこない。
ジェイソンやサダコにしたって、登場する時には、それなりの“気配”を感じるのに、スマホにはその“気配”すらない。
当たり前だけど・・・
車で交差点を左折しようとすると、横断歩道の手前に人がいた。
若いジャージ姿のお兄さん。ちょっとイカツイ。
目線はスマホ。
たぶん、歩行者用の信号が青に変わったことに気が付いていない。
― 渡るんか、渡らへんのか、いやどっちやねん。
そのうち、後続車が現れたので、私は焦れてクラクションを鳴らした。
そのクラクションでようやくスマホから目を離し、歩行者信号が青になっていることに気づいて横断歩道を渡りだしたと思ったら、私に向かって思いっきりメンチを切ってきた。
クラクションを鳴らされたことに腹が立ったのだろう。
― なんだかな・・・
もやもやした気分でこちらも負けじとお兄さんから目線をそらさずにいると、今度は、後続車からクラクションを鳴らされてしまった。
― なんて日だ!
汗をかきながらコートを着ていたり、寒さに肩をすぼめながら薄手のジャケットで我慢したりと、春は、なかなか過ごしにくいが、桜からハナミズキへとメンバーチェンジが行われるとともに、ようやく寒気が抜けた。
この時期は、四季の中でも格別で、できるだけ外に出て、風にあたりたいところであるが、まだまだ花粉症真っ盛りの私は仕事以外では室内に引きこもっていたい。
花粉症が完全に抜けて、身も心もすっきりするのは、六月に入ってから。
「六月をきれいな風の吹くことよ」(正岡子規)
六月の風が待ち遠しい・・・
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| 林 正寛 | ||








