5-1=0

5-1=0

  2019/1/31  
     
 

 

アイドルグループの嵐が活動を休止する件。

 

私のような協調性のない人間からすると、よく20年も五人で活動できたもんだと、まずそこの驚きの方が大きい。

 

 

私は集団が苦手で、酒を飲みに行くのもできるだけ少人数の方が安心する。

 

一人で飲みに行くことに関しても、まったく抵抗はないが、ただ、この年になると自然と背中から哀愁が漂い、時にその哀愁に自ら心を打たれ、時に人恋しくなり、結局、だれ彼となく連絡を入れ、一人二人と集まってもらったりする。

 

 

学生の頃は、学校は絶対に行きたくないタチで、よくサボっていたが、当時は、休んだところでテレビを見たり音楽を聴いたりする以外は特にやることがなく、その内、なんとなく人恋しくなって、また仕方なく登校するといったことを繰り返していた。

 

 

 

少し前までは、「一人は孤独」というイメージが強く、私がよく一人で手酌しながら酒を飲んでいると、周りから「ほら見て。嫌だ、あの人一人よ。奥さんに逃げられたのかしら。かわいそう」みたいな視線を感じた。

 

しかし、今は出てくる料理を写真に撮り、インスタに投稿しながら楽しそうに一人メシを楽しむ女性も多い。

 

一人鍋、一人焼肉、一人カラオケなど、社会も一人を後押しするような風潮で、スマホがあれば楽しみ方は多彩だ。

 

孤独を「自由」に置き換えれば、一人もそう悪くはないか―。

 

 

 

今回の嵐の件を誰かが「5-1=0」と表現していた。

 

「五人で嵐」を絶妙に表している。

 

 

人間は生まれながらに社会性を身につけていて、その社会性のもとになるのが人恋しさらしい。

 

 

大野君には、活動休止までの約2年。燃え尽きない程度にパフォーマンスしていただき、活動休止中は、一人でいることの自由を楽しみながらも、人恋しさだけは忘れないでいて欲しい。

 

そして、人恋しさに溢れたら、もどってきてほしい。

 

 

 

ファンは、いや、ファンではなくても「五人で嵐」をまた見たい。

 

 

 

 

  

 

 

 

  林 正寛