目標。

目標。

  2021/10/7  
     
 

 

 

食品メーカーの井村屋グループにアルバイトとして入社し、その後、1896年の会社創業以来初めての女性社長に抜擢された中島伸子さんのエピソードが日経新聞に紹介されていた。

 

 

中島さんが支店長だったころ、支店社員に対し「自分への評価」についてアンケートしたところ、「いない方がいい」「たいしたことない」が8割を占めた。

 

中島さんは、失意の中、後年、会長兼CEOとして中島さんを社長に指名した当時の社長浅田さんに辞表を提出するが、「評価はお客さんに聞くもんや。そんな辞表は受け取れない」と一蹴され、あらためて自分の甘さを自覚し、自分視点の考え方を捨て、働く原点に立ち戻ったという。

 

 

 

バブル前夜に社会人となった私は、その後、何度も何度も痛い目にあった。

 

そのたびに痛飲し、周囲と衝突し、迎えた朝の辛さは今も忘れない。

 

弱かったのだと思う。

 

 

ただ、以前にも書いたが、私はとても粘着性の強い性格だったし、毎晩立ち寄っていた船場センター街にある居酒屋の看板娘が私に向かってニッコリ微笑んでくれただけで、一週間は楽しく過ごせる性格だったのも良かった(実にバカバカしい性格だが)。

 

 

それと、人との出会いにも助けられた。

 

人生の岐路に出会いがあった。

 

おかげで私はここまで、ほふく前進を止めずにこられた。

 

 

 

 

井村屋の「あずきバー」は、1973年に発売されたロングセラー商品であるが、いまだに売り上げを伸ばしている。

 

添加物を使用しないため硬くて食べにくいが、その硬さが人気の一つである。

 

もちろん、味は裏切らない。

 

地味で目立たないが、スーパーやコンビニには、必ず「ある」。

 

 

 

先日、井村屋の「あずきバー」を知覚過敏の歯で悪戦苦闘しながら嚙み砕きつつ、ふと思った。

 

 

― めざせ「あずきバー」のようにだナ・・・。

 

 

 

 

 

今年8月、会社は15周年を迎えた。

   

 

 

 

  

 

 

   

 

 

 

  林 正寛