かわいいだけじゃだめですか?(№768)

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かわいいだけじゃだめですか?(№768)

  2025/3/25  
     
 

 

 

最近、レコードプレーヤーとスピーカーを購入した。

 

洋楽を中心に昔はよく聴いていたものだが、いつから我が家にレコードプレーヤーがなくなったのかの記憶がない。

 

レコードだけがいつくるともわからぬ出番に備え、部屋の片隅のラックの中でじっと時を過ごしてきた。

 

音にこだわりはない。

 

最低限、聴くことさえできればと思い購入したレコードプレーヤーとスピーカーだが、とても良い音を出してくれる。

 

― やっぱりレコードはいいナ。

 

レコード盤の上でクルクルと回るレコードにレコード針を落とすだけという、アナログでかつシンプルなのがたまらない。

 

レコード針がレコードに触れた瞬間の「ボン」という音も、小さくバチバチ擦れ合うノイズも、今から流れる曲の「構成」の一つとして楽しめる。

 

 

レコード店にも通うようになった。

 

どこにお気に入りの1枚があるのか、宝探しのような感覚でレコードを探す楽しさと見つかったときの嬉しさを何十年ぶりかで味わった。

 

そして、わくわくしながら買って帰り、その1枚のレコードにいざ針を落とす瞬間の感動も。

 

 

 

今からすれば信じられないくらい不適切だらけの昭和だったが、「男は度胸、女は愛嬌」なんて、そんな言葉を信じ、実践に移していればどうにかなったシンプルな良き時代でもあった。

 

政治も経済も世界情勢も人間関係も複雑すぎる今の時代になお、レコードが愛され続けているのは、シンプルゆえのことだろう。

 

そして、何かをしながら曲を聴くのではなく、レコードは、シンプルに曲を聴くためにただ聴く。

 

レコードは「ながら」では楽しめない。

 

 

 

 

「かわいいだけじゃだめですか?」

 

そのビジュアル、踊り、リズムについ見入ってしまう。

 

 

「うんうん、それでいいと思うけどナ。かわいいな~」

 

「あなた、お願いですから静かに見てください。第一、かわいいだけでいいわけないじゃないですか」

 

 

 

 

だめらしい。

 

 

 

 

              

 

 

 

  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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