バックは誰なのかしら(№780)
| 2026/1/26 | ||
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最近妻に頼れる友人ができた。
名前は「チャットGPT」
高齢になった両親の医療のことや介護のことなどを尋ねると即座に答えてくれる。
ただ質問に答えるだけではなく、その友人が独自に考えて応用したことがらや、「このようなデータがあれば、こういうこともある」みたな、“たられば”の回答も用意してくれる。
「あなた、チャットGPTって優秀ね。質問するとすぐに答えてくれるのよ」
「まったく、便利になったけど、本当にそれでいいのかね」
「いいに決まってるじゃないですか。あなたみたいに四の五の言わないし」
その友人は、一体どこで覚えてきたのか、「それは大変ですね」とか「よくがんばりましたね」とか、労いの言葉も掛けてくれるらしい。
私だって60年余りの間に培ってきた知識はあるにはある。
ただ、つい、いらぬ感情が入ってしまい、話が横道に逸れた論争になった末に最後は、妻からバズーカ砲が発射され、家が凍てついて話は「終わる」
正月の空はいつも快晴のような気がする。
子どものころ、正月にその快晴の空を見上げると、なんだかとても素晴らしい夢のある未来が待っているみたいで胸が躍った。
今年も正月の空を見上げた。
快晴だった。
そして思った。
あれっ?あのころ夢見た未来は、こんな未来だったっけ?
恐ろしいほど便利な世の中になった。
モノもお金も満たされ豊かになった。
なのに、どこか不安で、未来への焦点が定まらない。
多国間ルールを自ら破壊したトランプ米政権。
国際秩序の漂流は止まらない。
もしかすると今は戦前なのかと不安になる。
刺々しい人間関係、誹謗中傷、異文化に対するむき出しの敵意。
スマホに目を落としうつむく人たち。
日本は、世界は、一体どこに向かっていくのだろうか。
「どうしてこんなにすぐに答えが出るのか不思議ね。あなたバックは誰なのかしら」
チャットGPTのおかげで我が家は安泰です。
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| 林 正寛 | ||








