読み。

読み。

  2017/7/10  
     
 

大阪市営地下鉄に、「千日前線」という路線がある。

 

大阪市中心部では新なにわ筋と大阪ミナミの繁華街を横断する千日前通の地下を走り、大阪市交通局のすべての地下鉄路線との乗り換えが可能という、立地とアクセスに恵まれた路線であるが、私はこれまで利用頻度が極端に低かった。

 

それがなぜか、今年に入り、千日前沿線にかかわる案件が続けて入り、「えっ、まさか、また…」と、ちょっと怖くなるくらいで、今ではしょっちゅう、千日前線に乗っているというありさま。

 

こういうのを、何の法則というのだろうか。

 

大阪市内のある特定の区の案件が続いたり、奈良県の案件が続いたり、場所ではなくても、成年後見の案件が続いたりしたこともある。

 

 

 

 

 

 

今年はどういうわけか、遠隔地案件が多い。

 

富山市、千葉県市井市、愛知県岡崎市、滋賀県彦根市・草津市、岡山市…。

 

法律事務所から発生する案件は場所を選ばないので、私の業務としては仕方がないところではあるが、地方にはその土地だけの商習慣や風習などがあり、対処するにはなかなか骨が折れる。

 

 

例えば、富山市の案件の処理にはホント、往生した。

 

詳細は割愛するが、普段、当たり前のように頭の中で試算している仕入れ価格の計算などがまったく違っていて、当初の目論見がまるで外れた。

 

富山市のマーケットを読めていなかったのだ。

 

 

もう少しで、交通費、宿泊代、飲み代、白エビ代、ホタルイカ代、それに、あれやこれやの費用が飛ぶところだった。

アブナイ、アブナイ…。

 

 

ところで、初めて足を踏み入れた富山市はとても閑静な街で、食べ物やお酒は美味いし、人は優しいし、女性はきれいだし…。

 

ここで人生をやり直してもいいかもしれないと思わなくもなかったが、地元でお聞きしたところによると、冬場の寒さは格別で、1月は毎日がほぼ雪。最低気温の平均は氷点下らしい。

 

 

私の読みでは、富山に移り住んだ冬。美味しい食べ物と女性に囲まれて、調子に乗って酒を飲み、おだてられて「越冬つばめ」なんぞを熱唱し、2軒、3軒とハシゴして、そろそろ帰ろうと思っても都会のようにタクシーはなく、雪の中をふらふらと道に迷い、あげく酔い倒れる。

 

そして、翌朝、公園のベンチで凍死しているのが見つかるというのがまあオチだろう。

 

もう少し人生を楽しみたいので、富山市移住は見送ることにした。

 

 

 

 

♪~ヒュルリ ヒュルリララ

忘れてしまえと ないてます

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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