話がいつも違うのが世の中だけど。

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話がいつも違うのが世の中だけど。

  2017/10/17  
     
 

昨年の春ごろ、昔々の虫歯治療の詰め物が取れた。

 

しかし当時私は、食事をするのも難義するくらい顎関節症を悪化させていたので、虫歯治療をするにしても口が開かない。

 

それならこの際、長年放置していた顎関節症の治療をしてしまおうと、そういった方面に力を入れている歯科医院をネットで探して行った。

 

そこの院長は、「私はこの道の権威だから安心しなさい。3ヶ月もすればすっかり良くなる」と―。 

 

人の実力や人格の完成度に従って醸し出される言動や空気を「権威」、若しくは「品格」というが、その評価は他人がすることである。

 

自分で自分のこと権威とか言っちゃって、ツッコミどころ満載のオッチャンだったが、本当に3ヶ月で完治した。

 

 

そして、

 

「先生、予定どおり、次は虫歯の治療をお願いします」

 

「ああ、それはどこか行きつけの歯医者さんにやってもらって」

 

「行きつけって、飲み屋じゃあるまいし、そんなんないですから、先生治してください」

 

「いや、わしはしない。はい、これで終わりね」

 

こうして、治療を拒否され、詰め物が取れた跡に仮のセメントを入れた状態で追放された。

 

話がいつも違うのが世の中だけれど、その道の権威は他人にも厳しいらしい。

 

 

 

次に行った歯科医院では、すぐに治療に着手してくれたが、「ハヤシさん、いきますよー。痛かったら手を挙げてくださーい」の掛け声と共に、キュイーン、キュイーンと削られるが、これが痛い。

 

我慢できずに、「いやい、いやい。あい、あい(痛い、痛い。はい、はい)」と手を挙げると、「がんばって。もう少しですよ」と強行する。

 

― 手を挙げる意味ナイヤロ…。

 

表と裏の顔があるのが人間だけど、この人、優しそうな顔してドSなのかな。

 

今度はこちらから通院拒否した。

 

 

 

次はもう、ネットで調べるのも面倒になり、会社のすぐ近くにある、いつも前を通りかかっている歯科医院に行った。

 

ここがもう天国で、院長は話がわかるし、手際がいいし、麻酔のおかげでちっとも痛くないし、茶髪がきれいな受付の女性は、優しいし、可愛らしい。

 

― ネットであれこれ調べる前に、ここにくれば良かったナ。

 

この歯科医院は開業後60年以上経ち、今の院長は三代目だそうだ。

 

 

 

歯亡びて舌存す。

 

最後は柔軟な者が生き残る―。

 

 

 

 

 

  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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