時の過ぎゆくままに。

時の過ぎゆくままに。

  2018/10/24  
     
 

 

コンサートをドタキャンすれば、そのあとどうなるかの計算くらいはできただろうけど、ジュリーは妥協しなかった。

 

誰かがそんなジュリーに対して、のたもうた。

 

「ファンあってこそなんだから、例え観客が一人でもやるべきだ」と。

 

バカ言っちゃいけない。

 

下積み経験中の若者ならともかく、相手はジュリーだ。

 

 

帽子を斜めにかぶり客席に投げたり、ウィスキーを口に含んで吹いたり、化粧をしたり、パラシュートを背負ったり、ナイフを片手に歌ったり、当時、誰もやらなかった、考えもしなかったパフォーマンスで世間をあっと驚かせ、喜ばせ、歌謡界のトップを走り続けてきた御年70歳のジュリーだ。

 

 

 

ジュリーはファンよりもまず自分を前に置く。

 

私は、ジュリーが使った「意地」という言葉に、自分のことを愛してやまないプライドの高さを見たような気がした。

 

 

 

 

 

それにしても、久しぶりにジュリーを見たが、太り過ぎだろう(自分のことを棚に上げてはいけないが)。髭もまったく似合っていない。

 

あの風体でコンサートではどんなパフォーマンスを見せるというのだろうか。

 

 

そう考えると、ジュリーの「意地」ってなんだ…。

 

 

 

いっそ、そんなプライドは脱ぎ捨てて、時の過ぎゆくままにこの身をまかせるのも、いいように思うが。

 

  

 

 

 

 

 

  林 正寛  
     
     

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