・・・当たってる。
2025/1/22 | ||
昨年、初めてプロの男子バレーボールの試合を観戦した。
バレーボールのファンというわけではないけれど、一度プロのスピード感を体験してみたくて、大阪府にホームを置くチームのチケットを応募したら運良く当選した。
やっぱりプロは違う。プロのプレーは素晴らしく、特にオリンピック代表にもなるような選手のプレーはカッコよくて惚れ惚れした。
ただ、応援にはついていけなかった。
ホームチームの応援のために、男女1名ずつDJがいて、音楽を流しながらマイクでチーム名を叫ぶ。観客もそれに合わせて叫び、手拍子をする。
スパイクとかブロックとか、決まり手によってその内容も変わるし、選手がサーブを打つときも統一された応援が繰り広げられる。
試合は、かなり緊迫した展開となり、そんな中でのサーブは本来、固唾をのんで見守りたい。
しかし、とにかく応援がやかましくて、そうはさせてくれない。
応援に疲れた。
昔はよく通った甲子園球場だが、もう何年も行っていない。
ここも最近、応援がやかましくて試合に集中できない。
ファンが同じユニホームを着て、鳴り物入りの応援歌に合わせてメガホンを叩き、身振り手振りを揃えながら応援するサマがチョットコワイ。
打ったり抑えたり、そして試合に勝利したときの騒ぎようにもついていけない。
ミュージシャンのコンサートも最近、しんどくなってきた。
ここでもファン同士おなじTシャツを着て、曲に合わせてペンライトを振ったり、こぶしを突き上げたり。
ミュージシャンがステージから煽ると、恐ろしいほど盛り上がるが、盛り上がりすぎだろと思う。
「イエーイ!」
私のすぐ横でオバサンが、ペンライトを振りながら盛り上がっている。そういえばこの人、家を出るときからこのTシャツを着てたっけ。
― ゲンキダナ・・・。うちの奥サンは。
居場所を求めて、このごろは、ライブハウスに通うようになった。
ミュージシャンの銘柄はかなり古い。
だから、観客の年齢層も高くなるが、みな、ゆったりとお酒を飲みながら、ゆったりと手拍子をし、ゆったりと馴染みの曲に耳を傾ける。
そんなゆったりとした空間が心地イイ。
リリーフランキーが言ったとか。
「人は歳を取ったぐらいで成長なんかしません。オッサンが落ち着いて見えるのは元気がないからです」
・・・当たってる。
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林 正寛 | ||