心配で仕方がない(№782)

心配で仕方がない(№782)

  2026/2/12  
     
 

 

 

 

野田さんは、「万死に値する」と頭を下げた。

 

1日1回死んだとして、1年で365回死ぬことになるから、1万回死ぬには27年以上かかる計算になる。

 

「万死に値する」は、以前は裁判官が訓戒などにおいて使っていたが、今ではあまり耳にしなくなった。

 

心情的にはもっと重い刑を言い渡したいのに量刑相場の壁に立ちふさがれ、罪の重さと量刑がバランスしないときなどに被告人に対し、あなたが犯した罪は万死に値するのだ。それほど重い罪を犯したのだ。十分反省しろと―。

 

野田さんは、代表として今回の選挙の責任を重く受け止めてうえでの敗戦の弁であったのだろうけれど、表現としてはやや古くて昭和の匂いが漂う。

 

 

「中道改革連合」

 

まずネーミングからして、なんだかおそろしいし、これまた古臭い。

 

「1+1=2」をねらったのは、「モノ」を追求した昭和世代の発想かも知れない。

 

 

 

SNSが生活の一部である今の若者が社会に求める価値は、「共感」であるらしい。

 

他者との競争の中で「お金」に価値を求め、「モノ」で幸せになろうとした我々昭和世代とは一線を画す。

 

リクルートマネージメントソリューソンズが新入社員に仕事上で重要視するものは何かという調査に対し、「競争」は最下位で「金銭」の順位も低かった。トップは「成長」で、「貢献」「仲間」が上位にランクインされた。

 

競って成果を求める資本主義は、「共感」には冷たい。資本主義の欠点であるともいえるかもしれないが、「モノ」で満たされた今、「競争」に疲れた昭和世代の心にも「共感」は沁みるし、将来に感じる不安を解消してくれるのは「共感」しかないのかもしれない。

 

 

今回の選挙でその「共感」を呼んだのが高市さんではなかろうか。

 

それこそSNSで発信される高市さんの言動は、関西のオバチャンの奮闘記のようで、人情味があふれていた。

 

専門家は、「好きなアイドルやキャラクターを応援するように、選挙の「推し活」化が進んだことが自民党圧勝の背景にある」と指摘する。

 

また、「推し」が活躍することで将来に感じる不安を和らげ、満足感を得る「ファン心理」が熱狂を生んだとも分析している。

 

 

 

時代は刻一刻と変化する。

その時代の最先端にいる若者をはじめ有権者が何を感じ、何を求めているのか。

 

「万死に値する」のは、選挙の結果よりも、時代に対するアップデートをしてこなかった、できなかったことであって、そこに気が付かなければ、いつまで経っても有権者の「共感」は得られないだろう。

 

 

それにしても、大敗した方はもちろんだが、大勝した方も心配で仕方がない。

 

日本はこの先、どこへ向かっていくのだろうか。

 

 

 

 

           

 

 

 

  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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