一流の男の条件。

一流の男の条件。

  2015/01/29  
     
 

古美術品の見積りに、高級住宅街にあるお宅を訪問してきた。

 

阪神間にあるこの高級住宅街は、超一流で、ひとつひとつの家の区画が大きすぎるため、歩いていると自分のカラダがずいぶんと小さくなったように感じる。

 

しかし、家族4、5人で暮らすのにこんな巨大な屋敷はいらんだろうにと思わないでもないが、そこは一流の証である。

 

クルマだって、走ればいいと割り切ってしまえば、燃費のいいコンパクトな国産車は山ほどあるが、この街では、そんなおバカな選択肢はありえないし、車庫だけでも、家族4人は十分暮らせる広さだったりする。

 

庭にしても、もう1軒家を建てることができるだけの広さは十分ある。

玄関を大理石にする必要はないし、茶室だってなくても生活には困らない。

しかし、このムダとこだわりが一流の証なのだろう。

 

「感謝しているのならビールを持ってこい」と同じで、いくらオレは一流だと言ったところで、行動として目に見えないと因果関係は明確にはならないが、その点、この住宅街は、一流であるかないかなどの講釈はいらない。

 

街そのものがひとつのブランド商品のように存立しているから、高級住宅街の定番でもあるピアノやヴァイオリンの音は、絶え間なくどこからか聴こえてくるし、パンの焼ける香ばしい香りだってする。演出効果もバツグンである。

 

いつか私もと思ったりもするが、ニワトリが空を飛ぶよりもコンナンデアロウ。

 

 

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高級感がたっぷり詰まった「空気」だけを吸い込んだ帰り。

時間の余裕があったので、会社に直接帰らずに書店に立ち寄った。

 

最近、「一流の男の条件…」などというタイトルの書籍が目立つ。

 

ひとつ手に取って読んでみると、

 

「一流の男は二次会には行かない」

「一流の男は下ネタを言わない」

「一流の男はオヤジギャグを言わない」

「一流の男は記憶力がいい」

「一流の男は手を抜かない」

「一流の男は腹が出ていない」

 

― なんだこれは。何ひとつも当てはまらないじゃないか…。

 

しかし、「腹」に関しては、余計なお世話だな。

 

まあ、自己管理ができている証ということなのだろうが、腹くらい自由にさせてやれと言いたいし、腹が出ようが引っ込もうが、そんな細かなことを男が気にしてどうする。

 

 

「一流の男は腹が出ていても気にしない」

 

 

コレデイイジャナイデスカ…。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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