信じるものは救われる。

信じるものは救われる。

  2016/01/12  
     
 

会社の近所にある堀川戎神社。

 

普段は神社があるのも気が付かないくらいひっそりとしていて、訪れる人もまばらであるが、毎年、十日戎が行われる1月9日~10日は、商売繁盛を願う商売人たちでたいそう混雑する。

 

 

私は今年、仕事の都合で9日の早朝8時に行ってきたが、それでも境内はすでにお詣りをする人、笹を買い求める人で混み始めていた。

 

 

残念ながら福娘の登場にはまだ時間が早かったようで、にぎやかであっても華やかさはなかった。やはり笹は福娘から購入して、福娘に「商売繁盛、家内安全~」とやってもらう方が、運気がアップしそうに思えるのは私だけだろうか。

 

 

ただ、私は昨年から笹を購入することは止めにした。

 

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年の初めだし、縁起物だし、無駄とわかっていてもあえて大枚をはたいて笹を買うのも粋なのだと思い、毎年笹を購入してきたが、実際、商売の神さまがいるという確信が持てないし、もちろん、いないことを証明することは悪魔の証明と同じで至難の業であるとしても(神さまが存在しないことを証明することが困難だという例えに“悪魔の証明”を引用するのもどうかと思うが…)、また、可愛らしい福娘に「商売繁盛~」と景気よくやってもらったとしても、この笹ひとつで商売の運気があっちへ行ったり、こっちへ行ったりするわけでもなく、そう考えると、この笹に何万円かを出すのはどうにも割に合わない。

 

 

そこで、笹を買うのを止めた途端、商売が上手くいかなくなるかもしれないという商売人の不安心理につけ込んだ宗教チックな暗示をどうにか振り払い、昨年、勇気を出して止めにした。

 

 

しかし、笹は止めにしたが、どうにも手ぶらでは帰りにくいので、小さなお守りを買うようにした。

 

 

お守りにしても、この程度のものがどうしてこんなにするのかとびっくりするくらいの値段であるが、笹に比べれば勘定が合う。

 

それに、お守りというのは不思議なもので、この小さな袋を手にすると、いるわけないのに、袋の中に神さまがいるのではないかという暗示にかかり、「うん、これで大丈夫だ」という根拠のない自信につながったりするからオモシロイ。

 

 

神さまは人間の都合なのだ。

人間の都合によって、いたり、いなかったりするもの。

ただ、いる方が何かと都合がいいのかもしれない。

それは、神社側にとっても同じだろう。

 

 

 

 

信じるものは救われる―。

  

 
  林 正寛  
     
     

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