いつか、つながる(こともある)
2017/8/22 | ||
私が昭和61年に新卒で入社した会社の顧問弁護士だったT先生。
私はまったく接することなく時は過ぎ、平成7年ころだったと思うが、会社が倒産するであろうと思われていたドタバタした時期に、一度だけ上司と一緒に事務所を訪問し、相談したことがある。
兎にも角にも、T先生と話をしたのはその1回切りだった。
その後、会社は倒産し、私は国策会社勤務を経て、平成18年に開業をしたわけであるが、開業後、T先生の事務所に挨拶に出かけた。
しかし、当然と言えば当然であるが、T先生は私のことなど記憶になく、おまけに、T先生は私より20歳以上も年が離れていることもあり、まったく相手にもしてくれない。
それでも、まあ、細々と営業というか、その後も事務所には時々、顔を出しに行ってはいたが、事務員さんに挨拶をして帰るような次第であり、T先生にお会いすることはほとんどなかった。
ところが、昨年、T先生の訴訟案件で不動産の査定が必要となり、訴訟の依頼者が私の元上司だった関係もあって、せっかくなのでハヤシにやらせようとなった
そして、査定書を提出するまでの間、2~3回お会いして話をする中のどこかで、T先生の琴線に触れたようで、以後、別の仕事の依頼もいただくようになり、先日は、先生からお誘いいただき、二人で歓楽街を夜な夜な徘徊した。
ほとんど切れかかっていた糸がつながった。
人の縁とはこんなものか。
細~い糸、例え切れかかったような糸でも、大切に大切にして、注意深く見守って、決して自分から切ってしまわないことだ。
いつか、いつか、つながる(こともある)。
全くいわれのないことをやったことにされて責められた時、 (中略) こいつはそんなことをする奴ではない、と 堂々と守ってくれる人は天使だと思う。 天使は、普段はただのキモいオッサンだったりするから、 注意して生きていかないとならない。 著書「いつか別れる。でもそれはきょうではない」(著者:F)
|
||
林 正寛 | ||