今日は特別に。
2018/5/26 | ||
別に貧しいわけではないけれど、何だか物足らないと感じた時代。
特に楽しい何かがあるわけではないけれど、何だかワクワクした時代。
何かが待ち遠しいわけではないけれど、何だかソワソワした時代。
そのわりには、暇で仕方がなかった時代。
暇で仕方がなかったわりには、気が付けば夕方になっていた時代。
(そんなわけないけれど)毎日夕焼けを見上げていた時代。
夕焼けを背に帰路につけば、どこかの家からカレーの匂いがした時代。
カレーと言えば、ハウスバーモントカレーだった時代。
ハウスバーモントカレーと言えば、西城秀樹だった時代。
時代の象徴であり、時代そのものであり、スーパースターの代名詞的な存在だった西城秀樹。
昭和のスーパースターなんて時代遅れにすぎないかも知れない。
しかし、たしかにあのとき、西城秀樹はそこにいた。
西城秀樹の肉体は消滅しても、あの時間に存在した西城秀樹は決して消滅しない。
西城秀樹は、永遠にスーパースターだ。
スーパースター西城秀樹は、永遠に不滅だ。
永遠なんて言葉、
今どき高校生でも使わないだろうし、私も好きではない。
ただ、今日だけは特別に―。
|
|
|
林 正寛 | ||