無題。
2018/6/15 | ||
人は、生まれてくる場所を選べない。
しかし、女児が残したメモからは、そんな人生のスタート時点から襲い掛かるこの世の不条理にも懸命に耐えていた様子がうかがえ、胸が痛む。
5歳といえば、一番親にかまって欲しいころである。
その親から、あれほどまでの壮絶な虐待を受ける日々のなかで、女児は、どんな思いで耐え、そして旅立っていったのだろうか。
報道で映し出される女児のあどけない笑顔が心に残る。
こんな笑顔のときもあったのだと、願わくは、わずか5年の人生が哀しみばかりではなかったこと、今はせめてその眠りが安らかであることを祈る思いである。
そして、空の向こうであの笑顔を取り戻せていたらと―。
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林 正寛 | ||