ライフプラン。

ライフプラン。

  2020/3/24  
     
 

 

このごろ家人は、予定のない日の朝は、7時過ぎにはいそいそと家を出ていく。

 

私や子どもたちのマスクを購入するために、ドラッグストアに並んでくれているのだ。

 

ありがたいことだ。

 

 

家人に聞いたところによると、並ぶ顔ぶれは、ほとんど決まっていて、そこには一つのコミュニティができあがっているようである。

 

みんな、家庭の事情があるので毎日は並べないが、並べなかった人のために、昨日は、どのような種類のマスクがどのくらいあったのか、なかったのか。また、他のドラッグストアの状況はどんな具合なのかなど、情報を共有し合っている。

 

その日のマスクの入荷状況は、店員さんが知らせてくれるより前に、商品を卸している配送業をつかまえて情報を得、無いとわかると、別のドラッグストアへ走るという算段である。

 

 

このあたりの機微というか、人同士の微妙な間合いの取り方、詰め方は、断然、男性よりも女性が上手い。

 

中でも、オバチャンには敵がいない。

 

特に、関西のオバチャンは…。

 

 

 

 

前回の孤独死案件も男性だったが、私がこの約14年間で扱った同様の案件は、2件を除きすべて男性である。

 

生保会社のデータによれば、孤独死の8割が男性で、しかも、男性の方が、発見されるまでの期間が断然長い。

 

男性は、コミュニティへの参加が苦手で、家にこもりがちになり、そのため、日ごろから存在感がなく、姿が見えなくても気づいてもらえない。

 

男は、生きていても孤独、死んでも孤独というわけだ。

 

 

さして趣味もなく、人づきあいが苦手で家事も一切できない私のような男性は、孤独死のリスクが高い。

 

家人よりも先に逝って、向こうで待っている方が良さそうだ。

 

 

 

 

 

男は過去の自分に用がある。

女は未来の自分に忙しい。

「ボクたちはみんな大人になれなかった」(著者:燃え殻)より

 

 

 

  

   

   

 

 

 

  林 正寛