運と縁。

運と縁。

  2013/10/09  
     
 

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今年の4月に知り合いを通じて、ある法人の代表者が相談に来られた。

 

会社の資金繰りが苦しいため、どう対応すればいいのかという内容だったので、金融機関への対処であるとか私なりの意見を申し上げた。

 

その日は納得された様子でお帰りになり、その後、何回か電話での問い合わせがあり、質問に答えた。

 

しばらくすると連絡が無くなり、それっきり、この話は立ち消えになった。

 

8月。この会社の代表者に私を紹介した知り合いに会ったので、それとなしにその後、あの会社はどうなったのかを聞いてみた。

 

「ああ、色々と教えてもらったおかげでうまくいってるみたいやで」

 

こういう仕事をしていると、このようなことはよくあるので、気にしないようにはしているが、「上手くいった」、「いかなかった」。ひと言、報告があってもいいのになぁと、残念な気持ちになる。

 

代表者の方は、もしかすると、いつか機会があれば私に報告しようとして、つい、先送りになってしまっていたのかもしれないが、機会なんてそうあるものではないし、些細なことではあるが、タイミングを逃してしまうと一生、すれ違いのままということだってある。

 

私は、普段、些細なことに気が回らない人は、人との「縁」を大切にできない人だと思うし、いざというときに大きな仕事はできないと思っている。

 

上手くいってるときというのは、とかく周りが見えなくなるが、上手くいくなんてことは、「運」みたいなものであるし、一瞬で終わってしまうのに、人はつい有頂天になり、大切な「縁」をおろそかにしてしまう。

 

その代表者から先日電話があった。

 

てっきり当時の報告かと思ったが、いきなり別の件の頼みごとをされた。

 

― 不思議とこういうめぐりあわせになる。

 

やんわりとお断りしたが、なぜ取り上げてくれないのかと、明らかに不満そうに電話を切られた。

 

そして「縁」も切れた。

 

 

「運」は一瞬、「縁」は一生。

 

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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