ごんぎつね。
2015/03/06 | ||
いつもいたずらばかりしているきつねのごん。 ある日、兵十が病気の母のために獲ろうとしていたウナギを、事情を知らないごんはいたずらで盗んでしまいました。
母が亡くなって落ち込む兵十を見てごんは、償いをすることにしました。
まず、ごんは、いわし屋のいわしを兵十の家に投げ込みましたが、そのせいで兵十は、盗人と間違えられてしまいました。 そこでごんは、次の日から、栗やマツタケを置いていくことにしました。
ある日兵十は、仲良しの加助に、毎日誰かが栗やマツタケを置いていく話をしたところ、加助は、それはきっと神様の仕業に違いないと言いました。
それを聞いたごんは、せっかく持って行っているのに報われないと思いましたが、あくる日も、栗を持って兵十の家に行きました。
ごんに気が付いた兵十は、またいたずらをするつもりだなと、火縄銃でごんを撃ってしまいました。 しかし、そのとき兵十は、ごんが栗を持っているのに気が付きました。 「ごん、お前だったのか…」 ごんは、ぐったりしながらうなずきました。 火縄銃からはまだ、煙がたなびいていました。
人生にはすれ違いはつきものだ。 思いどおりにいくとは限らない。 しかし、避けられる悲劇もある。 肝心なのは、相手に「伝える」ということだと思うが…。
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林 正寛 | ||