何事も杞憂に終わればいいが…。

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何事も杞憂に終わればいいが…。。

  2014/11/06  
     
 

ひとつ打ち合わせを終えて、駐車場に戻ると、私のクルマの隣にイタリア産の超高級車が停まっていた。

 

クルマにそれほど興味の無い私でも、思わず見入ってしまうほどの見事な雰囲気を持っている。

 

そのとき、背後から声がして、

「オッサン、なに見とんねん」

 

― なんだ、こいつは。もしかして、この高級車の持ち主か…。

 

髭のせいで年齢が分かりにくいが、せいぜい20代後半といったところか。服装、雰囲気、話し方、すべてがチャラい。

 

「オッサン、オレのクルマに何してくれてんねん」

 

― 言葉の使い方も知らんのか。頭、カチ割ったろか、このガキ。

 

「いや、とても素敵なクルマですね」

 

「フン、見んなやボケ!」

 

― 見られたくなければ、乗るな、ボケ!

 

こんな成金の青二才の挑発に乗るほど、もう私は若くはない。

 

― これ以上、口を出すのはやめよう。

 

ただ、クルマに乗ろうとすると、私は右ハンドル、チャラ男は左ハンドルなので、二人で同時に動くとドアがぶつかる。

 

口を開けばまた、いらんことを言ってしまいそうになるので、「お先にどうぞ」と手振りでチャラ男に示して誘導し、先に行ってもらった。

 

ブォン、ブォン、ブォォォォォォー!!!

 

― やると思ったよ…。疲れるヤツだナ。

 

 

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この前、ある会社の社長さんを訪ねた。

 

年は私よりやや上の、どっぷり昭和の人である。

 

その社長さん、先日、招待された結婚式で同じテーブルに座った若手歯科医師が、明らかに年長の自分に最後まで挨拶に来なかったとお怒りだった。

 

そればかりか、結婚式そっちのけで、新地で何万使ったとか、星のついた鮨屋の値段がどうだったとか、自分が乗っているクルマの車種は何だとか、周囲に自慢話ばかりをしていたらしい。

 

チャラ男を見ていて、この話を思い出した。

 

 

◇  ◇  ◇  ◇  ◇

 

 

日本も年功序列賃金や終身雇用制度の見直しが今後、加速していくのだろう。

 

安倍さんもそれを後押しするかのような発言があった。

 

疲弊した制度の見直しはやむを得ないし、グローバル化の流れの中で日本だけが旧態依然としているわけにはいかない。

 

しかし、資源や軍事力を持たない日本が、「匠の技」で経済大国にまでのし上がった背景に超然と存立していたのが年功序列や終身雇用制度である。

 

国をあげてその制度の見直しを行うということは、何を意味するか。

 

年功序列と終身雇用制度を基盤とした世の中の仕組みは山ほどある。

 

影を気にしていては光を当てることはできないが、日本を「陰」で支えてきたものは何か、誰なのかを忘れてはいけない。

 

 

高級外車に乗るチャラ男と新地で豪遊する若手歯科医師と年功序列・終身雇用制度の見直し。

 

日本の未来は一体…。

 

 

矢口真里が復帰した。

いろんな出来事がビュンビュン過去になる。

 

♪~ニッポンの未来は Wow Wow Wow Wow

 

 

何事も杞憂に終わればいいが…。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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