粗にして野だが卑ではないけれど。

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粗にして野だが卑ではないけれど。

  2013/03/12  
     
 

小学校5年生の長男が塾に通い始めた。

通い始めが遅いくらいではあるが、周囲の友達が行きだしたので、自分から行きたいと言ってきた。

 

私は、島根県松江市で生まれ育ったが、小学5年生当時、実は、私も塾に通っていた。

私は、メダカや昆虫やらを採ったり育てたりすることやスポーツは得意だったが、それ以外の勉強はまるでダメで、学業に劣る私を心配した親が塾に放り込んだのだ。

 

当時塾は、どちらかというと頭の悪い子がいくところだったので、私は、誰にも見つからないようにこっそりと通っていた。

 

それでも結局は続かず、すぐにやめてしまったが、そんな私が中学3年生の夏休みに、岡山へ転校したのを機に一念発起して勉強し、公立の進学校に合格した。

 

なぜ、一念発起したかというと、この公立高校に合格しなければ、私立の男子校に行かなければならなかったからである。

 

つまり、男子校には行きたくない、共学に行きたかった、ただそれだけのことである。

たったそれだけのことで力を使い果たし、その後はやっぱり続かず、すぐに落ちこぼれた。

 

結局、勉強を始めたのは大人になってからで、バブルが弾けて、勤めていた会社が倒産し、土地神話が崩壊すると共に、私も勢いだけでは社会に通用しなくなったということである。

回り道は得意な方ではあるが、当時はかなりこたえた。

 

 

吉本新喜劇を見ながら大笑いしている長男に、当時の自分を見るようで若干、心配にもなるが、親に言われてやる勉強ではもとより身にならない。

 

自分から塾に行きたいと言うだけ、私よりはマシか…。

 

「いつやるか、今でしょ」とはよく言ったものだ。

「今」は、あっという間に通り過ぎる。

 

 

もとより「粗にして野だが卑ではない」(元国鉄総裁石田禮助氏)けれど、もっともっと勉強しておけば良かったと、今でも後悔することがある。

 

  

 
  林 正寛  
     
     

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