ギャップ。

ギャップ。

  2013/09/11  
     
 

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「率直言って、結婚する気は起きません。むしろ、怖くてできません。まずその前に、自分は就職できるのでしょうか。その椅子は、自分が老いるまで座っていられるのでしょうか。椅子に座り、妻と子を持ち、一息つく前に、もし椅子が壊れたらどうなるのでしょうか。不安です」

 

これは最近ネットで見つけた高校生男子のメッセージ。

まだ高校生なのに、もう夢を失い、やる気をなくしている。

 

最近では、婚活に疲れた人が通うという「婚活疲労外来」を開く医療機関もあるらしい。精神科医の話によると、婚活で失敗を重ねた人の中には、うつや不安障害の診断も多い。

 

情けないなぁとは思うけれど、ひと昔前とは政治、経済、社会保障をめぐる環境がすっかり変わってしまい、経済力や生活力を身に着ける場が少なくなったのはたしかであり、責められない。

 

昔は父親一人の稼ぎで一家を十分支えることができた。

一家といっても大所帯で、子供は多いうえにおじいちゃん、おばあちゃんは当然だし、お手伝いさんや書生さんなんかも住み込んでいたりしたが、それでも生活は成り立っていた。

 

今では、「年功序列」「終身正規雇用」が崩れ、男性が一人で最後まで家庭を支え続ける土壌がなくなってしまった。

したがって、夫婦で共働きをしながら、育児も家事も分業制というライフスタイルを取らざるを得ない。

 

にもかかわらず、

「夫は外で働き妻は家庭を守るべきである」に「賛成」は、51.6%で、三年前の41.3%より10ポイント以上増加している(内閣府の男女共同参画社会に関する世論調査 201210月)

明らかに、現実の社会状況、経済事情と思惑とのギャップが生じている。

 

理想と現実との食い違いをきちんと見定め、どうすればいいのかを男女、個人個人がしっかりと真剣に考えなければ、一生、男女の思いは交差しない。

 

女性は、今を楽しめとばかりに女子会や旅行に出かける。

男性は、将来のためにと貯蓄しながら、美しさを保つためにすね毛を剃る。

 

事態はかなり深刻だと思うけど…。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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