優先される日々の暮らし。
2013/09/16 | ||
地球最大の火山が日本近海の海底で見つかった。太陽系全体を含めても最大級だという。 この巨大火山、場所は日本の東方約1600kmの太平洋の海底で、高さはエベレストの半分ぐらいある。 裾野は、総面積11万9000平方マイルにも及び、世界最大の活火山マウナロアでもこの2%しかない。
ただ、幸い活火山ではないらしいが、例え活火山ではないにしても、日本近海でこんな怪物が眠っていたなんて、一般人からすれば、なんとも気味が悪い。
であれば、そんな不安を煽るような発表をする必要はあるのだろうか。配慮はないのだろうか。
発生が予想されている南海トラフ地震。 その被害規模は尋常ではなく、予想CGを見ると呆然とする。
ただ、発生予想はというと、今後20年以内での確率は40%~50%らしい。 30年以内だと60%~70%で段階的に確率が上昇していく。 これを一体どう読めばいいのかわからない。
防災・減災意識を高めるためにも情報は開示した方がいいのかもしれないが、この中途半端な発生予想では、いたずらに不安を煽るだけのような気もする。
案の定というか、地震における大きな被害が予想される和歌山県の沿岸部に所在する不動産は、流通がピタリと止まってしまった。
優先されるべき日々の暮らしがあることを忘れてはならない。
私などは、半世紀を生き、好き勝手な人生を送ってきたので、例え今、死に直面したとしても後悔はないが、子どもたちはそうはいかない。
未来のある子どもたちに摩訶不思議な確率を示して不安な気持ちにだけさせておいてどうするのだ。
「確率はこうだ、だからこういう対策を立てる」 こうはならないものか・・・。
海底で発見された怪物は、1億4500年前に起こった爆発が原因で、その数百万年後には休火山となり眠りについたという。
― 1億4500年前のことが何故わかる。どの口がそんなことを言う。
最近、 あり得ないことだらけだ。
どうか、怪物がむっくり起きませんように。
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林 正寛 | ||