男の勲章。

男の勲章。

  2013/04/26  
     
 

2軒目で飲んだカクテルが良くなかったのか、今日は久しぶりに二日酔いをしている。

しかし、この程度の二日酔いなら、生きてる感じがしてイイし、二日酔いの中で夕べの余韻に浸るのも悪くない。

 

夕べは岡山の高校時代のメンバーで集まった。

Oくんとは、高校卒業以来だから31年ぶりの再会となり、MくんとHくんは昨年、30年ぶりの再会を果たしたばかりである。

話し込むには30年の空白の時間が邪魔をする。

 

私はそもそも高校に馴染んでなかったし、たまたま父親の仕事の関係で過ごしただけの岡山は帰省地ではないので、高校卒業後は「機会」を失い、そのまま30年が経過した。

 

 Oくんが、「あの頃、もっともっとたくさんの人と話をしておけば良かった…」と、遠い目をしてつぶやいていたが、当時は、そんな心の余裕も時間の余裕もなかったのだから仕方がない。

 

「あれからどうしてた?」と聞くには30年はあまりにも長すぎるし、第一、野暮だろう。

 

何故かと言えば、みんなちゃんと戦ってきた30年の歴史を物語る男の勲章を身につけているから。

居酒屋のメニューさえも見づらくなった老いた眼、深くなったしわ、白い髪、薄くなった髪。

 

大人の男の勲章だ。

 

  

 
  林 正寛  
     
     

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