賞味期限。
2013/08/06 | ||
天気予報の降水確率はわかりにくい。 降水確率40%の場合、経験からすると、ほぼ「降る」とみていいだろう。しかし、逆から読めば降らない確率は60%である。 じゃあ、一体どっちなんだとなる。
最近は統計やデータ、確率任せが多いが、その割にわかりにくい。 「開票率0%で当選確実」なんて馬鹿げているし、内閣の支持率だって、どうやって調査しているのかわからない。 50年生きてきて、そんな調査に当たったことはないし、両親、兄弟姉妹、友人、取引先など、誰からも聞いたことはない。
地震予知の関係では、例えば南海トラフ地震は、今後20年以内の発生確率は40%~50%らしい。 30年以内だと60%~70%で段階的に確率が上昇していく。 これを一体どう読めばいいのかわからない。いたずらに不安を煽るだけのような気もするが…。
20代~30代の男性のお金の使い途のアンケート結果を何かのテレビ番組で見た。
1. 貯金 2. インドア趣味(PC、ゲームなど) 3. 食費
貯金に関しては、老後と自分の子供のためだとか。結婚前の男性が何故、まだ見ぬ子供のために貯蓄に走るのか、さっぱりわからない。
食費は主に家での食事であって外食ではない。最近は、職場に手作り弁当を持参する男性が増えており、酒に誘っても「豆腐の賞味期限が今日までだから」と、そそくさと帰宅するらしい。
男性が内向きな「備え」である一方、女性のお金の使い途は、女子会やショッピング、旅行などの外向きの「消費」である。
嫌な話だが、南海トラフ地震が発生すれば日本は壊滅するだろうとの悲観的な予想もある。 地震じゃなくてもバイオハザードの危機にさらされるかもしれない。 エイリアンの襲来があるかもしれない。 どこぞの国からミサイルが飛んでくるかもしれない。 巨大隕石が地球にぶつかるかもしれない。
「備え」は必要であるが、何も起こらない陽気な逆読みの確率に賭けてみるのも悪くない。
乙女たちは命短しと恋をし、花を咲かせるというのに、男性は豆腐の賞味期限を気にしている場合ではない。
人生の賞味期限は意外と短い。
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林 正寛 | ||