モンスター。

モンスター。

  2014/08/23  
     
 

有村架純、桐谷美玲、武井咲、堀北真希、上戸彩、石原さとみ。

 

今年上半期のCM起用社数ランキングの女性部門の上位者である。

 

男としては、宣伝している商品そのものに興味がなくても、この顔触れがCMに登場すれば、つい、見てしまう。

 

そして、気が付けば、お昼は、金芽ごはんの弁当を食べているし、ビールじゃないのに、たまにはいいかと、「ゼロ」の発泡酒を飲んでいる。

 

ハロー効果を利用した人気タレントによるCMは、販促の常套手段であるが、私はその上客の部類だろう。

 

そして商品代金からタレントのCM出演料を払っているわけだ。

 

自分が支払った商品代金の一部が堀北真希ちゃんの懐に入るのなら、まあ、許せるけど…。

 

同じく男性の上位者をあげると、松岡修造、阿部寛、相葉雅紀、櫻井翔、二宮和也、大野智、松本潤。

 

この男女のタレントたちを毎日見ない日がない。

 

 

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ところが最近、このメンバーと同じくらい目にするものたちがいる。

 

「ドラゴン」に「魔法使い」、「モンスター」。

 

スマホゲームのCMである。

 

私は興味がないので、全部同じに見えてしまうが、スマホゲームのCMが多いのが気になる。

 

 

この前、ネット依存の傾向にある成人男女が全国で420万人に上るという記事が新聞に掲載されていた。スマホの普及により、ここ5年で1.5倍に増えているらしい。

 

そのうち、120万人が、「ネットに心を奪われる」という「病的な使用」と定義づけられている。

 

これは、成人男女の数字なので、未成年を含めるともっと増えるだろう。

 

統計では、SNSやゲームなどのコンテンツが豊富でしかも手軽に利用できるためではないかと分析しているが、分析はいいから止める方法は考えられないものだろうか。

 

煙草のように健康を害するものとして、注意喚起するのはダメだろうか。第一、煙草よりもタチが悪いのは、子どもを巻き込んでいるということ。

 

このまま、防波堤がない状態で、じゃぶじゃぶと情報を流し続ければ、いつか、より多くの人が、ドラゴンとの戦いに疲れ、魔法使いに魔法をかけられ、モンスターに食われてしまうんじゃないか。

 

 

スマホの電源を切ればいつもの現実がある。

 

戻りたくない気持ちは分かるが、戻らなければいつか本物のモンスターに食われる。

 

 

人気タレントに、モンスターの片棒を担がせてはいやしないか。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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