厚顔無恥。

厚顔無恥。

  2013/07/03  
     
 

たまにはビーフカレーと釜揚げうどん以外のものを食べようと思い、お昼に天神橋筋商店街をブラブラ歩いていると、ちょっと洒落た洋食のお店があったので入ってみた。

 

メニューにはたくさんのパスタ料理が並んでいたが、久々に私の大好きな「ナポリタン」を注文した。

私が子供の頃に食べた唯一の洋食らしい料理は「ナポリタン」だった。魚料理中心の食卓にたまに出てくる「ナポリタン」にはいつも感激させられた。

 

若い女性店員にメニューを指さして、

「これください」

「はい、ご注文はナポリタンでよろしかったでしょうか」

― その言い方って、なんかおかしくない?まぁ、いいや…。

 

しばらくして注文の品がやってきた。

「お待たせしました。ご注文のナポリタンになります」

― なんだっ!これはナポリタンではなく、これからナポリタンに「なる」のか…?!

 

この店に限った話ではないが、こんな言葉使いする店員さんが実に多い。

誰も教えてやらないのだろうか。それともこれはこれで、日本語として定着してしまったのだろか。

 

食べ終わってお金を払うと、今度はレジの女性が、

200円のお釣りになります」

お釣りを手にして店を出ようとすると、

「お客様、レシートは大丈夫でしょうか」

― なんじゃそれ。レシートが怪我でもしたのか! レシート、ダイジョウブカッ!

 

新入社員が電話応対で、「どちら様ですか」と尋ねるところを「なに様ですか」と言ったとか言わないとか。ここまでくると笑えない。

私は普段、仕事で書面を作成することが多いが、「丁寧に」の思いが強すぎるあまり、二重敬語や過剰敬語になってしまうことはよくある。それでも書面の場合は、読み返して訂正はできるが、口から出てしまった言葉は元には戻せないので、よほど気を付けなければいけない。

 

「わかりました。これからは 寸暇を惜しまず 勉強して、 汚名を挽回 します」

― 君。それを言うなら 寸暇を惜しんで 勉強して 、汚名を返上 だろ。実に「厚顔無知」なヤツだ。

 

あれっ? なんか変だな…?!

 

  

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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