熱帯夜。

熱帯夜。

  2013/07/13  
     
 

フレッシュ!フレッシュ!フレッシュ!

夏の扉を開けて 私をどこか連れていって

 

梅雨が明け、夏の扉が開いた。

とにかく暑い。

歌にあるように、ひと昔前までは、梅雨が明ければ夏は「フレッシュ」に到来した。

最近は「フレッシュ」どころではない。暑すぎてアブナイ。

 

若いころは少しでも日に焼けたくて、わざと日に当たりにいっていた頃もあった。こういう合理性のない、大人からするとバカげた行動が「若さ」だが、今は、少しでも日に当たらないように、日陰から日陰へ、ビルの壁伝いに忍者の如く移動していく。

 

90年の夏。新宿で働いていた当時、飲み屋で隣に座った同僚の香水の匂いに苦しくなり、

「男のくせにどうして香水をつけるんだ。酒がまずくなるじゃないか」

「今は男も香水をつけるのが当たり前なんだ。汗臭いのは女性に失礼だからね」

「一日懸命に働けば汗臭くなるのは当然だろ。それを嫌だという女性はこちらからお断りだな」

「そんな古臭い頑固オヤジみたいなことを言ってちゃ女の子から嫌われるぞ」

「古臭くて結構、モテなくて結構。頑固オヤジは余計だけど」

 

香水はつける気にならないが、最近は汗の量が尋常ではないし、以前は若さが吹き飛ばしてくれていた臭いもこの頃は加齢臭のようにカラダにこもってしまいそうなので、デオドラントスプレーなどでごまかすようにしている。

 

たしかに、「汗臭いのは男の勲章だ」なんていうのはもう古いし、制汗や防臭はエチケットとして常識の部類だろう。

 

今夜も熱帯夜らしい。しばらく寝苦しい夜が続きそうだ。

それにしても「熱帯夜」とは、いつから使われるようになったものなのか。

いかにもアジアの夜の暑さが伝わってくる。

 

  

 
  林 正寛  
     
     

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