ピンチとチャンス。

ピンチとチャンス。

  2013/07/05  
     
 

昨夜はサラリーマン時代の先輩と会社近くの居酒屋で飲んだ。

どこにでもあるような居酒屋であり、料理も酒も大して美味しくはないが、たまにはこんな場所でウダウダと先輩の愚痴を聞きながら、日本酒をチビチビやるのも悪くない。

 

少しすると、15人くらいのビジネスマンのグループが入店してきた。年齢は30代~50代くらいとバラバラ。女性も何人かいる。名刺交換をしたり、一人ずつ発言したり、どうやらなにかのセミナーの後の懇親会のようである。講師らしき人物もいる。

 

初めて顔を合わせる人が多いようなので、最初のうちは大人しかったが、酒量と比例するように徐々にボルテージが上がってきて、しまいには大騒ぎ、大はしゃぎし出した。

 

このワザを私は持っていないので、ある意味感心するが、大の大人が群れるのを私はあまり好ましく思わない。群れるとその分、パワーが減少するような気がするからだ。

大人はあまり大はしゃぎしてはいけない。

 

思い出すのが数年前の年の瀬、あるラウンジでのこと。

店のオーナーに客としてきている人物を紹介された。

当時、業界では名の通った外資系ファンドの責任者である。東京から不動産を買いに大阪にきていた。

店の一角を大勢で占領して、大はしゃぎしていたが、よく見ると、高級シャンパンが注がれたグラスの中に高級腕時計が浸かっていた。

 

― 成金ヤローがくだらない遊びをしおって…。

 

私が会釈して名前を告げると、成金ヤローは私の手を握り締め、

「私はあなたのような方とビジネスをしたい。ぜひ、ご一緒させてください」

 

― 私はあなたのようなヒトと最も仕事がしたくないけど。握手はヤメテクダサイ…。

 

「成金ヤロー」はその後も店の女性を大勢座らせて、大騒ぎしていたが、次の年の瀬には業界からいなくなっていた。あれから会社は倒産し、空中分解したのだ。

 

― あのとき勧められて断ったシャンパンを飲んでおけば良かったかナ…。

 

少し世の中の事情を知っている人であれば、分かると思う。「絶望」と「希望」は隣りあわせにあることを。

不幸や困難は予告なしに向こうからやってくる。順風満帆は続かず「流れ」は必ずは変わる。だから、今、調子がいいからといって決してはしゃいではいけない。

もちろん逆もある。「ピンチの後にチャンスあり」

 

うちの会社もそろそろチャンスがきてくれないだろうか。

少しははしゃいでみたい…。

 

  

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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