基本。
2014/10/20 | ||
「長嶋さん、どうすればヒットが打てるようになるんですか」
「ん~、それは君、いわゆる来たボールを打てばいいんです」
天才・長嶋茂雄はこれでいいが、実際はこうはいかない。
プロの世界で実績を残している人でも、微妙なフォームの崩れからスランプに陥ったりするものだ。
ただ、脇を締め、腰を回転させ、体重を移動させながら打つという「基本」スタイルはある。
基本ができなければ応用はない。
脇が甘くなり、バットが外から出て振り回すようなスイング(ドアスイング)では、まずヒットは打てない。
「脇を締める」という「基本」は、多くのスポーツに共通する。
相撲、柔道、剣道、ボクシング、レスリングなどの一瞬の判断で勝負が決する格闘技では、特に重要になる。
脇が甘くなれば、まず力が入らない。懐が空いてしまうので防御が弱くなり、相手に飛び込まれ攻撃を許してしまう。
これだけ「政治とカネ」が問題になっているのに、期待の若手までもがこれでは、日本の政治はこの先真っ暗じゃないか。
それにしても小渕さんは、あまりにも脇が甘すぎた。
あっという間に懐に飛び込まれ、防戦一方で、ついに退場に至った。
この先安倍さんは、よほど脇を締めてかからねば、景気回復がもたつく中、政権基盤が揺らぎかねない。
二人の女性閣僚の同時辞任。
「脇を締める」という「基本」を忘れた代償はあまりにも大きい。
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林 正寛 | ||