笑い話。

笑い話。

  2014/10/29  
     
 

長男が所属する中学校での部活の最中に、上級生がふざけあって校舎の窓ガラスが破損した。

 

部活の担任は、全員の連帯責任だと怒り、日ごろの不出来もあって休部になるかもしれないらしい。

 

長男は、悪いのは上級生であり、しかも普段からふざけてばかりであり、なぜその不始末を自分たちが被らなければならないのかと、納得できず、怒りが収まらない様子である。

 

そういえば、私もそんなことがあったと、話を聞きながら思い出した。

 

教室でクラスメイト同士が喧嘩をして、一人がケガをした。

 

私は、その横で心静かに読書をしていただけなんだが、教師から呼び出され、

 

「ハヤシ、お前も悪い」

 

白昼に夢でも見ているのかと驚き、理由を教師に尋ねると、「見て見ぬふりをした、止めなかったお前も悪い」のだそうだ。

 

一方的ないじめならともかく、クラスメイト同士の喧嘩など遊びかおふざけの一環であり、そんなものをいちいち止めに入っていてはこちらのカラダがもたず、ケガはたまたま運が悪かっただけの話である。

 

それなのに、近くに居ただけで同罪だと。

 

こんな理不尽な判決はないだろうと納得がいかず、ずいぶんと引きずった記憶があるが、このようなことは序の口で、社会に出ればそこら中に理不尽が転がっており、理不尽のオンパレード、てんこ盛りだった。

 

 

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長男の部活での出来事などは些細なことではあるが、例え些細であっても、自分が納得できなければ安易に妥協せず、納得できるまで自分が正しいと思う考え(信念と言ってもいい)を貫きとおすことである。

 

周囲からバカじゃないかと笑われてもだ。

 

安易に妥協すれば、そこで試合が終わってしまう。

それに慣れてしまうと、息が切れる試合中盤から後半をいつまでたっても乗り越えられなくなり、理不尽の先にある真実、なぜこの人は理不尽なことを言ったのかの本心が最後まで見えなくなる。

 

そこが見えてはじめて、正しく黒を白と言える大人になれるし、逆風が吹いても平然と立っていられるようになる。

 

 

ひとつひとつ乗り越えるのに苦労はするが、後になれば、そのひとつひとつが笑い話になる。

 

理不尽を今、目の当たりにしている当人はそれがわからないから苦しいだろうが…。

 

 

今はそれでいい。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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