待ってるで。

待ってるで。

  2014/06/13  
     
 

男性111才、女性116才。現在の世界最高齢である。しかも、男女とも日本人らしい。

 

医療の進歩というよりは、断然良くなった衛生状態と食料事情が要因じゃなかろうか。

 

私が生まれた1963年には、日本における100才以上の人口はわずか153人だったのに、今では5万人もいるそうだ。

 

100年生きることが珍しいことではなくなってきたようだ。

 

 

以前、ある介護施設を訪問した際、お年寄りの健康を維持するためには、甘やかしたりせず、できるだけ普通に生活をしてもらうことだという話を聞かせていただいた。

 

例えば、少しくらいカラダがだるくても、足腰に痛みがあっても、「はい、がんばって行く!」と声を掛け励ますこと。そして、自分で歩いて食堂に行ってもらい、そこで皆と話をしながら食事をすることだという。トイレも風呂も洗面も同じらしい。

 

多少の手助けはあったとしても、お年寄りにとっては自活ができたことが自信になり、それが生きる希望と喜びになり、健康維持につながるそうだ。

 

 

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親族からすると、もう少し手を貸したり、優しくできないかと不満に思うらしい。

 

しかし、本人が望むとおりにベッドまで食事を運んだり、すぐに車椅子に乗せたり、少しの風邪で薬を処方したり、点滴をしたりすれば、親族からは「なんて優しい施設なんだろう、おばあちゃんも大喜びよ」となるが、実際には、そうすることで、おばあちゃんから体力と自分でやろうとする気力をドンドン奪うことになる。

 

そして驚くほどの早さで衰え、命が尽きてしまうらしい。

 

お年寄りに手厚く、優しく接して人気を得ている施設は、結果的にお年寄りの寿命を縮めさせ、常に満床状態を保ちながら回転率を良くして売り上げを伸ばしているなどとブラックな話まで聞いたが、真相は闇である。

 

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奈良県警に85才の男性がストーカー規制法違反で逮捕された。

 

80才の知人女性に交際を迫り、付きまとい、女性宅の留守番電話に「待ってるで、出てこいよ」との伝言を残したという。

 

元気なのはいいが、じいさん、年甲斐もなく、ちと元気すぎやしないか。

 

しかも、このじいさん、この女性に関して2度目の逮捕である。

 

よほど魅力的な80才なのだろうか。

 

お年寄りに声を掛け励ますことは大切だけど、「待ってるで、出てこいよ」は、品がなさすぎでしょ。

 

それに、しつこいのはタブーだからね。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

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