アイドルグループのコンサートと間違うようなサッカー日本代表の壮行会だった。

サッカーに興味がない私は、この現象が理解できないし、熱狂ぶりが益々エスカレートしているようで、なんだかオソロシイ。

客席が同じ青いユニフォーム姿のファンで埋まり、手を挙げ、選手の名を叫び、「ニッポン、ニッポン」と連呼して、肩を組んでリズムに乗ってカラダを揺らす。

やっぱりオソロシイ。

―　Ｊリーグって、こんなに人気があったかな…!?

いや、これは、日本代表というチームに対する特別な感情なのだろう。

若者たちは案外、ナショナリズムが強いのか、青いユニフォームに人を酔わせるような何かが潜んでいるのか。

日ごろ「ナマ」の姿を見ることのできない、香川や本田、長友らの海外組効果かもしれない。

しかし、海外で活躍する日本人選手が増えたせいか、昨日まで、違う国で、違う地域で、違うチームの一員として試合をしていた人たちが集まってきて「日本代表」と言われても、私はなんだかピンとこない。

日本代表メンバーの「所属」の欄を見ると、半分以上は海外のチーム名と国の名前が記載されていて、なんだか違和感を覚える（他国の事情も同じだろうけど）。

おまけに監督、コーチも半分以上が外国人だ。

イタリア人監督が率いるワールドカップ日本代表!?

何かおかしくないか…。

監督は、普段、試合のない間はどこで何をやっているのだろうか。

イタリアでサッカー解説でもやっているのかもしれない。

それが日本代表の試合になると、どこからともなく現れる。

そんなイタリア人を中心において、普段あまり見ることのない海外組を集めて「ザックジャパン」、「サムライブルー」…!?

やっぱり何かおかしいような…。

日本人に監督やコーチができる人物はいないのだろうか。

サッカーの文化が理解できない、サッカー音痴の私にとって不思議なワールドカップが開幕する。