大人の分別。

大人の分別。

  2014/06/07  
     
 

今日は、午前中の仕事を終えて、天神橋筋商店街で昼食をとった。

 

最近は、雑誌やテレビで飲食店が紹介される機会が多いせいか、天神橋筋商店街は確実に人が増えている。

 

土日ともなると、家族連れやカップルが目立ち、前がつかえてゆっくりでしか歩けないほどの賑わいである。

 

昼食後、商店街を歩いていると、私の前を歩いていた学生風の男性三人の内、二人が同時に煙草に火を点け、火を点けたときに出る濃度の濃い煙が二人分、私の顔にモロにぶつかった。

 

私は煙の真後ろ、直撃である。

 

こう見えても今は「分別」のある大人になった。

 

だから、例えば電車で周りに迷惑の掛かる行為をしている人を見かけても、間をあけてこの場合の「分別」とはなにかを考えて行動に移すようにはしている。

 

つまり、私も「分別臭い」大人になったわけだ。

 

しかし、この煙草の煙には瞬時に反応してしまった。

 

「なんでこんな人混みで煙草を吸うんだ。止めないか」

 

「あれ、ここは禁煙エリアだったっけ」

 

「そんなのは知らんが、こんな人混みで煙草を吸っていいわけがない、常識じゃないか。今日は土曜日で子供も多いというのに」

 

「別に自由やろ…」と気の強そうな一人が寄ってきた。

 

こういう場合、吉本新喜劇だと、『おいおいお前さん、このオレとやろうってぇのかい。後悔しても知らねーよ。こう見えてもオレは学生時代、卓球部やったんや』と言って、ドォーッと笑いを取るんだけど、今の私にはそんな余裕がない。

 

私が「あのな…」とさらに語気を強めたところで、他の二人が「わかりました、すみませんでした。行こうや」と文句のありそうな一人の背中を押しながら離れていった。

 

 

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日本人男性の場合、喫煙者は非喫煙者に比べ肺がんのリスクは4.5倍に増えるが、欧米では10~20倍といわれている。なぜこんなに比率に差があるのか。

 

日本は受動喫煙が多く、煙草を吸わなくても受動喫煙によるがんのリスクが高いため、喫煙者との差が欧米ほどつかないらしい。

 

これは大問題であり、実際、受動喫煙は、放射線を100㍉シーベルト程度、被ばくするのに相当すると新聞記事で読んだことがある。

 

それなのに、受動喫煙対策では日本は後進国である。

 

私は禁煙して3年経つが、今でも愛煙家だと思っているし、煙草ぐらい好きに吸わせてやれと言いたいが、受動喫煙は辛いし、これほど不本意な健康被害はない。

 

国として、さらにガイドラインを明確にしていかなければ、もはや喫煙者の行動規範任せも限界かも知れない。

 

 

喫煙者は、大人として「分別」をわきまえなければならない。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

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