たまの休みの日曜日。
2014/06/09 | ||
たまの休みの日曜日。
朝早くから家人がバタバタと荷造りをしている。
起き上がって見ると、大きなキャリーバックに衣類などを詰め込んでいる。
― ついに捨てられるのか…。
― 何一つ相談もせずに、随分と勝手してきたからなぁ。
― 酒も飲み過ぎた…。最近はかなりまじめに家に帰ってるんだけどな。煙草も止めたし。でも太ったよなぁ。
― 話を聞いているふりをして聞いてなかったのがバレたか。
― そういえば、もう何年も家族旅行をしてないな。
― もしかすると、今年の誕生日におめでとうって言い忘れたかも…。それはちょっとマズいよな。
― 家事の手伝いはまったくしていないし、子供のことも任せっきりだし、週末も仕事でいないことが多いし…。
こうして考えてみると、自分は家族に対してなんの役にも立ってないみたいで情けなくなってくる。
「子供たちのことをよろしくお願いしますね」
― なんだ、子供は置いていくのか。
「帰りは名古屋を出るのが夜8時は過ぎると思います」
― ああ、そういえば、名古屋での従妹の結婚式に出席するとか以前、言っていたな。
あやうく話を聞いていないことがバレるところだった。
いや、聞いていないのではなく、聞こえないのかもしれない。
家人の声の周波数が私の聴力の限界を超えていたりして…。
家人を見送った後、子供はまだ寝ているし、一人で先に朝食にしようと思い、食パンをオーブントースターに突っ込み、その間にコーヒーを淹れた。
ただ、食パンは片面だけが黒く焼け焦げ、反対の面はまったく焼けていない。
コーヒーは薄すぎる。
― なんだ、朝食もまともに作れないのか。これじゃあまるで、槇原敬之の歌じゃないか。
そういえば、もう何年も料理をしていないかもしれない。
そもそも料理なんてしたことあったかな。
カップヌードルにお湯を入れたことはあるけど…。
結局、昼食も夕食も子供を連れて外に食べに出た。
午後からは子供たちはどこかへ出て行って、家で一人になったので、家人がビデオ録画したドラマを見ようとしたが、再生の仕方が分からないので諦めた。そもそも録画の仕方も分からないのだが。
― 本当にオレは役に立たんナ…。
たまの休みの日曜日。
一人でなにもすることがない。
仕方がない、ブログでも書こうか…。
ええっと、「弁護士の先生、安心してご利用ください。必ずお役に立ちます…」と。
|
||
林 正寛 | ||