ジロー。
2014/04/26 | ||
カウンター10席ほどのこじんまりとしたどこにでもあるような鮨屋であるが、ホームページはしっかり構成されているし、しかも日本語バージョンと英語バージョンの2種類が用意されている。
さすがはミシュラン3つ星の店。
銀座すきやばし次郎。
普段でも1ヶ月先くらいまでは予約で埋まっているらしいけど、安倍さんとオバマさんの「鮨会談」が行われたことで、また一層、予約が取りにくくなるんだろうな。
今からだと、カウンターに座れるのは秋くらいだったりして。
ミシュランについては、最近、少々過熱気味のようにも思える。
「さすがミシュランの星がついてるだけのことはあるわ」なんて、あなた本当にわかってんの?
星の数なんて一種の洗脳と変わりがない程度にしか思っていないけれど、ただ、他の店との違いはすぐにわかる。
それは店の品格と丁寧さ。
店内が綺麗で清潔であることは当然であるにしても、美に優る品格が店構えやそこで働く人に備わっており、その品格からくる丁寧さが味や盛り付けの細部にまで伝わっている。
まぁ、なんとなくだけど…。
それにしても、鮨を食べながら日本とアメリカの代表はどんな話をするのだろうか。
「オバマはん、最近、支持率はどない?」
「いや、さっぱりアカンわ」
「あなた“チェンジ!”を標榜して就任したのに、最近は中国やロシアの変化への対応に追われっ放しやもんな」
「せやねん、最近はアメリカも舐められたもんやで。うっ、このマグロ、美味いわ!大将、マグロおかわり」
「オバマはん、ここのお鮨屋さんはすべてお任せやから、こっちから注文したらあきませんねん。ほら、大将の機嫌が悪なってしもうた」
「それはそうと、シンゾウ。あんた、わしがあれだけ靖国参拝はやめとけゆうたのに、なんで行ったんや。わしのメンツ丸潰れやないか」
「すまん…。大将!こっちに冷酒1本…。まぁ、飲みーや、今夜は」
「シンゾウ、その手には乗らへんで。わしを酔わせてTPPを有利に進めようちゅう魂胆やろ。豚肉の関税は10円台まで引き下げてくれな困るで」
「なにをゆうてんねん、オバマはん。まぁ、ええわ。その代わり、尖閣の件は頼んまっせ。ここは私が払っときますんで」
「えっ、シンゾウ、いいの?ここめっちゃ高いんやろ。割り勘にしとこうや」
「ダイジョウブや、オバマはん」
「聞いたかキャロライン、今夜はシンゾウのおごりやて」
「いや、当たり前やろ。国賓なんやから。頼むで、しかし…。ジロー!こっち、冷酒まだ来てへんよ!」
なわけないやろ。
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林 正寛 | ||