あきらめムード。

あきらめムード。

  2014/04/05  
     
 

私は、小学3年生から6年生の頃、将来、どのスポーツ選手になろうかと考えていた。

 

当時、バスケットボールをかなり熱心にしていたけど、世間的な注目度合いが低く、脚光を浴びることはないと思い、これは却下した。

 

次はプロ野球選手。当時から阪神タイガースのファンだったので、とても憧れていたが、バスケットボール、陸上、ブラスバンドと掛け持ちしていて野球の練習まで手が回らなかったので、やむを得ず却下。

 

最後に相撲。当時は、北の富士、輪島、北の海あたりがしのぎを削っていた時代で、私は大関の貴ノ花が大好きだった。

 

他にも、吊り出しが得意な陸奥嵐や突っ張りの麒麟児、押しの黒姫山など、技のスペシャリストがたくさんいて、とてもおもしろい時代だった。

 

当時、大相撲の人気は高く、学校の休み時間には、トーナメントで相撲の試合をやっていたが、みんなそれぞれが好きな力士の動きや技をまねたりして、結構真剣にやっていた。

 

私は、学校で1番か2番目の強さだったので、自信もあり、ホントに相撲取りになろうかと考えたりもしていたが、稽古場の風景を見るにおよび、

 

「こりゃ、オレには無理だ」。

 

あっさりあきらめた。

 

 

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最近は、海外で活躍する日本のアスリートが増えたし、オリンピックなどの国際大会での活躍も目立つようになってきた。

 

それだけ日本人の身体能力が高くなり、体格的にも外国人に見劣りしなくなったということだろうが、科学的な練習方法や食事療法の進歩も見逃せないところである。

 

そんな中で、武道の一つである相撲の「稽古」は、変わらない。

四股、てっぽう、すり足にぶつかり稽古。つらいなんてもんじゃない。

 

試しに「稽古とは」と調べると、『古(いにしえ)を稽(かんが)えるという意味で、日本古来の伝統的な武道や芸道の修行をいう。単にくり返しを意味するのではなく、技や芸に対する自己の確立や心の問題を理念・工夫していく』とある。

 

つまり、技を磨くのと同時に、心と体を鍛えるのである。

 

なるほど、今の日本男児にはこの点が欠けているのかもしれない(もとより私は欠けているが…)。それとも、モンゴルの人たちのタフさやハングリーさが尋常ではないのだろうか。

 

今回の鶴竜で、外国出身者の横綱昇進は4代連続となったが、日本人力士たちは、もはやあきらめムードか。

 

 

「こりゃ、オレには無理だ」

 

 
  林 正寛  
     
     

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