細胞の働き。
2014/04/04 | ||
「捏造」とは、事実でないことを事実のようにこしらえること、でっちあげることである。 また、「改ざん」とは、文書、記録等の全部又は一部が、権限がないものによって勝手に書き換えられることをいう。悪意の有無を問わない。
どちらも辛辣な言葉であるが、こんな言葉を使わなければならないほど悪質性の高いものだろうか。
理化学研究所の会見を見ていて、どうも釈然としない。
釈然としない一番の理由は、小保方さんが猛反発しているということ。不服申し立てをするとまで言っている。
なぜ、このように意思疎通を欠いた状態で一方的に記者発表して、不正は小保方さん一人の行為だと決めつけ、捏造だ、改ざんだと責めるのか。 おまけに、ノートの記録の仕方が悪い点まで指摘が及んでいる。
外からだとまるで、学校の先生が世間に向かって、「うちの生徒がテストで100点を取ったけど、実はカンニングをしていた。そもそもこいつは、普段から授業中にノートも取らないボケナスやから、100点が取れるわけがない…」と、生徒にしっかりと確認を取らずに一方的に公表しているようにも見える。
理化学研究所の理事長は、小保方さんが反論していることに対し、「STAP細胞の存在を信じて思い入れがあるからそういう言い方をするのだろう」と、にべもない。
では、STAP細胞の存在そのものが疑わしいのかと聞くと、「調査委員会のミッションを超えている。調査委員会の目的は不正があったかどうかである」
― なんだそれ。それって、カンニングと100点の因果関係はわからないってことじゃないか。
そんなことがあるのかわからないが、では仮に、結果としてSTAP細胞が存在していることが明確になれば、小保方さんに対する評価はどうなるのだろうか。
ある新聞の論説には、小保方さんのことを「研究者の基本的な心構えが欠如している」とこれまた辛辣である。 さんざん持ち上げて舞台に立たせておいて、何かあると叩き落すのは日本人の悪いところである。
まさか小保方さんをスケープゴートに仕立てようとしているのではないとは思うが、理化学研究所の対応は、STAP細胞以上に謎が多い。
― 細胞の働きが悪いんじゃないのか…。
脳を活性化させ、真相究明に役立つ働きをする細胞はないものだろうか。
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林 正寛 | ||