ターミネーター。

ターミネーター。

  2014/05/20  
     
 

「邪(よこしま)」とは、心が横を向いていて正しくないこと、道理からはずれていることである。

あてられた漢字からもイメージは悪い。

 

しかし、邪な考えをいだかない人、いだいたことのない人はたぶん、いないのではないだろうか。

 

私など、邪な考えのオンパレードで、邪が服を着て歩いているようなものであるが、発想はあってもむろん実行はしない。

 

しかし、その正邪ギリギリのところを出し入れしながら対応したり、交渉したりすることはある。会社の経営なんて、案外、そんなものだったりする。

 

技術が進歩すればそれを逆手に取る人間が必ず現れるように、何事にも正と邪は存在する。

 

インターネットは、その情報をセキュリティする側と破る側の終わりなき戦いになっている。

 

今、話題の3Dプリンターも、医学の面では革新的役割を果たしたかと思えば、一方では殺傷能力の高い銃を作り出してしまい、早くも規制するかしないかの議論が沸騰している。

 

 

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人間の意志を介さずに自動でロボット自らの判断により標的を選び、敵を殺傷する殺人ロボット兵器の開発に対し、ジュネーブでの国際会議において、各国から懸念の声が相次ぐ一方で、規制の前提となる兵器の定義について意見が一致せず、規制は先送りされた。

 

殺人ロボット兵器は、全自動兵器であり、人間の指示なしに勝手に計画を立てて標的を選び、その標的と戦闘することが可能である。

 

完全な自己完結型ではないにしろ、こんな恐ろしい、国際人道法上の順守が困難になる兵器でさえ、一旦、開発が進みだしてしまうと、開発する側と規制しようとする側の思惑が一致しない。

 

3Dプリンターについては、規制の網をかぶせてしまえば日本の技術革新が進まないと、規制に対する反対意見も多い。

 

たしかに、3Dプリンターのおかげで、これまで例がなかった世界初の左右異なる肺の生体肝移植にも成功している。

 

 

しかし、技術革新の流れは止めたくはないが、邪な考えをいだく人はこれからも出続けるだろうし、さらに前提にしておかないといけないのは、「機械は故障する」ということと、「人間はミスをする」ということ。

 

つまり、機械も人間も過ちを犯す危険性があり、過ちを犯してしまえば、映画「ターミネーター」が現実化してしまう可能性があるということである。

 

その前提を無視すれば、我々の未来が我々自身によってTerminateする日も意外に近いかもしれない。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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