解釈(CHAGE and ASKA②)。

解釈(CHAGE and ASKA②)。

  2014/05/24  
     
 

そもそも法律というのは、誰に対しても平等に答えが出るようにシンプルに構成されているので、細かい配慮には不向きで融通が利きにくい。それが法の宿命である。

 

そんな宿命の中で裁判官は、自由な心証に基づいて判決を出すわけで、だから、同じような事件であっても量刑にバラつきが出てくるのはむしろ自然なことである。

 

量刑相場なるものが存在することもまた、事実であり、量刑相場も「法の下の平等」の現れとして、尊重されるべきじゃなかろうかと思う。

 

それもこれも、条文という一本筋が通った規定が存在するからこそである。だから、その「解釈を変更」するということに対しては、とても違和感を覚える。

 

 

「解釈」を辞書で調べると、言葉や文章の意味・内容を解きほぐして明らかにすることとあるが、もう一つ、物事や人の言動などに対して自分なりに考え理解することとある。

 

「これは自分なりの解釈なので、間違っているかもしれませんが」などと、普段は後者の意味で使うことが多いような気がする。

 

ただ通常、一旦、決まったこと、決めたものに対して「解釈を変更」するなんてことは、企業活動や人とのつながり、関係性においてはまず無い。

 

集団的自衛権の行使の是非についての意見は差し控えるが、このたびの「解釈の変更」を自分なりにどう「解釈」すればよいものかと思わなくもない。

 

 

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レコード会社などがCHAGE and ASKAに対して取った対応は徹底している。CDなどの全商品の回収、出荷停止、デジタル配信も停止した。

 

アーティストとして、あれだけ輝かしい功績を残してきたんだ。もう少し容赦があってもいいじゃないかとも思うが、今、いったん反社会的行動を犯してしまった者への対応は厳しい。

 

それだけ社会の中で企業が生き残っていくためにはコンプライアンスが重要視されるということである。

 

ひと昔前なら、ミュージシャンだから、個性派俳優だからと、様々な「解釈」の下で比較的許容範囲は広かったように思うが、今のこの管理社会においてはその余地はない。

 

今回のASKAに対しては、人それぞれの「解釈」があると思うが、復活は容易ではないだろう。

 

芸能ニュースを鵜呑みにはしないが、毎週末に愛人と呼ばれる女性宅で覚せい剤を使用し、挙句、妻に通報されたのではと報道されているASKAに、再びラブソングを歌うことを社会は許してくれるだろうか。

 

 

世の中はそんなに甘くないと私は「解釈」するが…。

 

 

 
  林 正寛  
     
     

株式会社アスキット・プラス

 

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