理由。
2014/07/02 | ||
若い頃は俳優のロバート・デ・ニーロが好きで、主演している映画をよく観た。
どの作品も素晴らしいけれど、何度も何度も繰り返し観た回数で言えば、1番はTaxi Driver、2番は Falling in Love。
特にTaxi Driverは、ストーリーの最後の最後に一瞬、ロバート・デ・ニーロ演じる主人公のトラヴィスが、タクシーのバックミラーに映る何かを見るような素振りをするが、それが意味するものは何か、そこにこの映画の趣旨があるのだと思い、どうしても知りたくて何度も観た。
しかし最近は、映画を観ながらあれこれ考えることが面倒になり、このところは、ターミネーターやアイアンマン、バイオハザードのような、戦い続けて最後、辛うじてセーフでしたみたいなものばかりを観ている。
これらはストーリーが単純なのはいいんだけど、反面、夢の中にまで戦闘シーンが登場することが多くなってしまった。
寝ながら、ロボットや未確認飛行物体と戦わなければならないので、、朝、目が覚めても戦の疲れが残り、なんだかぐったりしていることがある。
― 影響されやすいのかナ…。
現実の世界は、今のところ未確認飛行物体は飛来してこないが、クルマが暴走して突っ込んで来たり、大きなひょうが降ったりと、SF並みに危険極まりない。
季節の情緒を楽しむ余裕もなくなってきた。
これから夏を迎えて、また、あのゲリラ豪雨がやってくる。竜巻もだ。
秋は大型化した台風が洪水や土石流をもたらす。
冬の豪雪は記録的だ。
春は、花粉に黄砂、最近はPM2.5による健康被害がオソロシイ。
ウィルス性食中毒やインフルエンザも、どこでばったり出会うかわからないし、重症化すると危険である。
巨大地震の恐怖も常に頭のどこかにある。
そこにクルマの暴走、ストーカー、いじめ、暴力、どこぞ国からのミサイルなど、いつ自分や近しい人が犠牲になるかわからない。
いやぁ~、今日も運よく生きていられましたね!
そんな言葉がつい、出てしまうような危険な時代になってきた。
ということで、今日の無事を祝して、さぁ、ビールでも飲みに行こうか。 (飲みに行くのには、とにかく「理由」がいるからね)
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林 正寛 | ||