【相続財産管理】腕時計の見積り。
2014/08/02 | ||
相続財産管理人の弁護士の先生から、イタリア製の腕時計1点の見積りをお願いされました。
遊び心満載のポップなイメージと値段の手ごろ感が受けて、メンズもレディースも10年ほど前に流行し、今も根強い人気の一品です。
「壊れていなければ3~4万円くらいだと思いますが、業者にヒアリングして見積書を提出いたします」
その後、懇意にしている大阪市内の古物商に聞いたところ、
「ハヤシさん、このブランドはな一番偽物が多いから気ぃつけなアカンよ」
「見分ける方法はないんですか」
「今の偽物はものすごく精巧にできとるから、ちょっとのことではわからん。ワシらが見ても見分けがつかんこともある。偽物やったら二束三文やで」
「……」
「奈良にあるこの質屋が詳しい。ここで見て貰えばまず間違いがない」
― 奈良か…。
そして、その質屋さん。 事前に社長さんに電話でアポを取り、例の物を相続財産管理人から預かり持参しました。
「この腕時計ですが」
社長さん、ルーペを取り出し、「う~ん…」
「社長! 本物でしょうか、偽物でしょうか」
「ハヤシさん…。これは間違いなく本物ですわ」
「社長! ホンマでっか!? わざわざ奈良まできたのに、答えが早すぎんのとちゃいまっか」
「早いもなにも、本物に間違いないんやから」
「社長! この際、偽物を見分ける方法を教えてくれまへんか」
「ハヤシさん、ここのリューズの部分がな、本物はこうで、ああでな、そんでこうなってまっしゃろ。せやけど、偽物はこうなってますねん。わかりまっか?」
「社長! さっぱりわかりまへんけど」
「ハヤシさん、あんたホンマに古物商かいな」
「問題は、社長の説明と違いまっか。ワシは間違いなく本物の古物商ですわ」
きちんとした答えを得るためには、例え腕時計1点であったとしても、手抜きはいたしません。 1点1点、丁寧な対応を心掛けています。 時計・宝飾品の見積りは、アスキット・プラスにお任せください。
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林 正寛 | ||