【破産管財】入札による古ビルの売却。
2013/02/02 | ||
破産管財事件において、大阪市内の古ビルを売却しました。
幹事会社として入札手続きによる売却を実施して、担保権者3社分の被担保元本債権全額を弁済しなお、財団組入れ率8%を確保できました。
ビル内に残置されていた美術品も換価できましたので、トータルで管財人の先生のお役に立てたのではないかと思います。
今回も最低売却価格を幾らにするかについては、債権者の方となかりの攻防はありました。
債権者の方は、市場における目いっぱいの価格を最低売却価格として設定し、その価格を上回る入札を期待して元本全額回収を狙おうと主張してこられましたが、最低売却価格と市場の価格をイコールにしてしまうと、高値落札は素より、入札参加そのものが低調に終わる可能性があります。
今回の対象不動産は、取得後の経済的利用価値は高いと考えられましたので、たくさんの用途を想定できる中で幅広の入札価格帯を拾える可能性がある、つまり、上限値が伸びる可能性が高かったため、あえて最低売却価格は設定せずにフリープランとしました。
債権者の方は、やや不満そうではありましたが、最後は私の案に賛同いただきました。
元本全額回収のためにと提案したものの、もちろん不安もありましたが、結果が出せて良かったです。
いつもながら、不動産に対する市場の読みはホント難しいものです。
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林 正寛 | ||