【相続財産管理】原状回復工事の実施。
2014/10/10 | ||
先月から対応している76才で孤独死された女性の案件(相続財産管理人事件)。
先日、賃貸で借りておられたお部屋(大阪市営住宅)の原状回復工事が終わりました。
部屋にもよりますが、市営住宅の場合、浴室の浴槽、シャワーなどの給水設備、キッチンの給湯設備についても、借主が設置したものであれば撤去が必要になります。
本件は、これらの設備関係の撤去が発生しましたので、二日に渡っての作業になりましたが、きれいになりました。
私にとっては見知らぬ76才の女性ですが、突然死でこの世を去られ、大変無念であったろうと思います。
そして、この方の生きてこられた証が一切、この世から無くなってしまうのは、なんだか虚しく感じたりもしますが、せめてきちんと、丁寧に引渡しをしてさしあげよう、そんな思いです。
先月、初めてこのお部屋に入ったときのすえたような臭いとよどんだ空気は、もうありません。
今年の1月のままで止まっていたカレンダーも取り込んだままの洗濯物も、机の上に置かれたあった来週の予定が書かれたメモも、もうありません。
主を突然失ったものたちが、あのときの瞬間のまま、動きを止め行き場をなくしていましたが、それらもすべてなくなりました。
止まっていた時間が動き出しました。
原状回復工事、承ります。
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林 正寛 | ||